「子どもの歯は虫歯になっても永久歯に生え変わるから、ほうっておいても大丈夫!」なんて思っていませんか?
子どもの歯が健康か、正しい治療されているかは、永久歯の歯並びだけでなく、成長期の身体の発育にまで影響してきます。
子どもの歯が痛みだしたり腫れたりした際、治療経過が悪いのが現状です。
子どもの歯は生え変わるものというのは間違いです。
お子様の正常な成長発育のため、治療と同様に予防歯科も大切です。
歯の治療は大人でも嫌なものです。大人に我慢できることでも子どもにとっては大変なことです。特に小さなお子様なら尚更のことです。
当院ではそれぞれのお子様の性格を考慮し、根気よく、慎重な治療を受けていただけるよう努力いたします。
恐がることはなく、安心して治療を受けに来てください。
(1)受診は午前中がおすすめ
小児歯科でも、幼児の場合は、昼過ぎや夕方になると疲れて機嫌が悪くなることが多いので、体調の良い午前中に受診することをおすすめしています。
(2)嘘はつかない
なるべく嘘をついて連れてこないようにしてください。かえって嫌がる原因になります。
その分、治療の後は、たくさん褒めてあげてください。
(3)身軽な服装で
幼児は歯科治療を嫌がって泣いたり暴れたりすることがあり、汗をかくこともあるので、
治療中はTシャツなど身軽な服装でご来院ください。
(4)リラックスさせましょう
待合室では保護者の方が本を読んで聴かせたり、治療前にできるだけリラックスさせるようにしてあげてください。
乳歯は、一定期間使うと永久歯に生え替わります。短い期間に子供の成長において多くの大切な役割を果たしています。
乳歯の役割は大きく3つあります。
まず1つ目は「噛むこと」です。
よく噛むことは、子供の成長・発達に必要な栄養が効率よく吸収され、脳の発達にも役立つと言われています。
2つ目は、「発音」です。
たくさんの言葉を学習する幼児期は、歯が健康であることで正しくキレイな発音が可能になります。
3つ目に、「永久歯の誘導」です。
乳歯から永久歯に生え変わる時期には、乳歯の根は吸収されて次に生えてくる永久歯を誘導します。
そのため、乳歯が早期に虫歯で脱落していると不正咬合の原因になる場合があります。
このように大切な役割がある乳歯を、虫歯のまま放置しておくことは、将来の成長に大きく影響を与えてしまう可能性を秘めています。虫歯予防に努め、虫歯になってしまったら早めに当院までご相談ください。
定期的に検診を受けると、最初に受けた年齢が小さいほど虫歯になる確率が少ないというデーターがあります。
13歳になったときの比較では、7~8歳を越えて検診を始めた人はそれ以前で始めた人より、2倍くらいの虫歯ができています。
このデータから、いかに小さい時からの予防が大切かということがわかります。
虫歯や歯周病の予防を十分にして、早くから歯を削ったり抜いたりするような治療を受けないですむようにする事が大切です。
ご家庭での歯みがき習慣などのケアはもちろんですが、半年に一度は歯科医院で歯科健診を受けられることをおすすめします。
そうすることによって痛む前に完治し、咀嚼力を確保できると同時に完治した乳歯が永久歯を正しい位置へと誘導してくれます。
【虫歯の予防法】
1.プラークコントロール
歯ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)などを使用して噛み合わせの溝や歯と歯茎の境目や歯と歯の間に付着したプラークを除去することが最も重要な事です。
2.フッ素やキシリトールの使用
フッ素は歯の表面を強くして歯を溶かす酸に対して抵抗力をつけます。
また脱灰した歯の表層部分の再石灰化も促進させます。
キシリトールはミュータンス菌の数を減少させて、歯を溶かす酸の生成を抑制する効果があります。
3.食生活
栄養のバランスのとれた規則正しい食生活を心がけることが大切です。
砂糖を多く含む食品(おやつ類やジュース等)は摂取回数やタイミングに気をつける必要があります。
4.定期検診
虫歯は放置しておくと、治ることはなく徐々に進行していきます。早期発見のため、また予防処置のために年2~3回は検診されることをお勧めします。
Q.小児歯科とは、何歳から何歳までなのでしょうか?
A.小児歯科の最終目標は、虫歯のない、歯並びのきれいな永久歯列を完成させることです。
歯は、初めて乳歯として生えてくるのが月齢6ヶ月頃からです。最初に下の前歯が生えてきてから、2歳半頃まで20本の乳歯が次々と生えてきます。
永久歯が生え揃う13~14歳頃までだと思われる方が多いと思いますが、まだこの時点では上下の歯列の噛み合わせは完成してません。
そして、いろいろと成長発育を考慮した治療計画を立てなければならないため、顎顔面の成長が完了する(20歳前後)まで、管理してゆくことが小児歯科の役目です。
Q.子供の歯の一部が黒く見えるのですが、これは虫歯なのでしょうか?
A.虫歯の予兆と言えます。お子様が痛み(しみる、痛みなど)を訴えていなくても神経に伝わっていないだけで、実際は進行している事があります。
虫歯は風邪と違い、放っておいても治りませんので、ぜひ、早めの受診をお勧め致します。
Q.虫歯のなりやすさは遺伝しますか?
A.歯の質や唾液の質は遺伝すると思われます。特に下の子は、上の子と一緒に早い時期からお菓子を食べ始めますので、特に虫歯になりやすい環境です。注意しましょう。
Q.毎日の歯磨きはいつすればいいですか?
A.理想をいうと、毎食後磨く事です。ですが、なかなか難しいのが現状ですので、せめて寝る前には必ず歯磨きをする習慣をつけてください。寝ている間の口内は唾液の出る量が少ないため細菌が繁殖しやすい環境になり、虫歯になりやすいからです。
Q.歯磨きはいつから始めますか?
A.出来るだけ早いうちから癖をつけるのが良いと言えます。まだ歯の生えていない赤ちゃんの場合は、歯茎を指で軽くこすって磨いてあげましょう。お子様が口を触られることに慣れ、お母さんが口を磨くことに早くから慣れるためです。また、歯が生え始めたら、ガーゼタオルでしごくようにこすり磨きをしましょう。
Q.歯磨き粉はつけた方がいいですか?
A.毛先に少しつけて使用してください。最近ではほとんどの歯磨き粉にフッ素とキシリトールが入っているので、虫歯予防に効果があります。フッ素の効果を期待するために、うがいは1、2回でいいです。歯磨き粉とは、少し残っいても体に影響ありません。
Q.フッ素はいつ頃から、またいつまで塗るのですか?
A.乳歯のうちからフッ素塗布をはじめ、最後の永久歯が生えそろい落ち着く中学生頃まで、3~4ヶ月に1度の塗布をおすすめします。生えてから間もない歯ほどフッ素を取り込む量が多いため、歯を強くする効果が高いといわれています。塗布の間隔は歯の生え方によって様子を見ながら塗っていきます。